★-----ふだんの「ごはん」とひと味違う
普段家庭で食べる料理や街で食べる料理のほか、特別な行事や、大勢が集まった時に食べる料理があります。家に遊びに来た友達に「ちょっとご飯でも食べて行って」と普段の食事を出すこともあると思いますが、ここではきちんとおもてなし用に用意される料理のお話をしましょう。
人の集まる目的でもメニューは異なりますが、白いご飯中心の料理以外の料理を出すことが「おもてなし」料理に共通する点のようです。
おもてなしの料理にもいろいろあって、私の経験で下記の様に分類してみました。
★-----簡単なおもてなし料理
友達が家に遊びに来る時、お父さんの飲み仲間が来たとき、休日に家族みんなで普段とは違う料理を食べる時などに作る料理です。
これらの料理はベトナム料理の本などを見ると「Mon an chu nhat―日曜日の料理」などと記してあります、面白いでしょ?
日本の家庭でも普段はご飯と味噌汁中心の食事をしているけれど、家族が揃う休日にお好み焼、鍋料理、麺料理などを作るのと同様の意味があるようです。
普段より時間がある日、人が集まる日、おかずを何品も作る必要のない1品か2品でお腹を満たせる料理などがこれにあたります。
たとえば、皆さんが良く知っている揚げ春巻。
サイゴンでは、友達を家に呼ぶ時、近所の人を集めてビールを飲む時などにこれらの料理が出てきました。
揚げ春巻きは野菜やハーブで巻いてタレをつけて食べるので、揚げ物と野菜が一度に食べられます。時にはブン(米麺)が添えられ、茶碗にブンと揚げ春巻きを入れ、手で野菜やハーブをちぎってのせ、タレをかけて食べたりもするのです。
揚げ春巻の他、ベトナム風のお好み焼のバインセオ(野菜で巻いて食べる)や、丸ごとの魚などを焼いたり蒸したりする料理(ライスペーパーや野菜、ブンといっしょに包んで食べる)、鍋料理(ブンといっしょに食べる)などなど。
★-----パーティー、宴会料理
結婚式やレストランでのパーティーなどで食べるコース料理がこれに当たります。
ベトナムでは「Mon an dai tiec―宴会おもてなし料理」などと呼ばれます。ベトナムのコース料理は中華料理のように、大皿に盛られた料理を取り分けて食べるスタイルです。それぞれの皿には野菜などで作った花や葉物などで豪華に装飾されます。
●前菜
トロミのあるスープ(sup)、あえ物(goi)、その他ボリュームの少ない料理。
●乾いた料理
肉、魚介の焼き物、揚げ物、炒め物などボリュームのある料理。
●汁気のある料理
あんかけ料理、蒸し料理、鍋物など。乾いた料理の後は喉が渇くので汁気の多い料理がおいしく食べられるというわけ。
●米、麺などの料理
チャーハン、炊き込みごはん、焼そば、焼きビーフンなど。白いご飯が出てくることはありません。
米料理の時は炒めたり、炊き込んだりと具が入ります。上の項目の料理で、鍋ものやライスペーパーで包んで食べる料理のようにブン(米麺)などの麺が入る時は、この部門の料理は省略されることもあります。
●デザート
フルーツ盛り合わせ、寒天など。口直しでサッパリした物を食べます。フルーツの場合はほとんど。
各項目で2品出てくることもあり、メニューにもよって4〜8品位で構成されます。
★-----各行事のおもてなし料理
ベトナムの旧正月や、宗教の年中行事などに食べる料理「Mon an ngay le tet―行事、正月料理」がこれに当たります。
ただ食べるだけではなく、仏様、神様にお供えする料理もあります。
鶏や豚を丸ごと使った料理や、米粉などから作る餅料理など普段とは違った特別な料理があります。お正月などは日本同様にご飯を炊かないので、ブン(米麺)やライスパーパーといしょに食べる料理が多く、保存のきく料理が多いのが特徴です。
各年中行事では料理の他に、それぞれ決まった餅菓子などを食べる伝統的な習慣もあります。
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